この本は、一言でいえば思春期本です。表題作は、近世で異国っぽいどこかを舞 台にしたファンタジーなのですが、込めた気持ちはノンフィクション。大人になるか 、 ならないかという境界に立つ女子なら、大半が感じているであろう悩み・迷いを、 生のまま話の中に投げ込みました。女子中高生はもちろん、人生の岐路に立っている 、私と同じ大学四年生辺りにも読んで欲しい物語です。既婚男性である担当さんによると、「思春期女子の気持ちなんか絶対わからないオヤジにもおすすめ」らしいです。確かに。 書店さんにお願いしたいのは、「表紙が見えるように置いてほしい!」ということ。この本の装丁は、私が個人的にファンである、主に音楽業界で活躍中のデザイナー ・木村豊さんにお願いしました(椎名林檎やスピッツのファンならピンと来るはず)。手に取って見てください。シンプルで綺麗な表紙です。私だったら「ジャケ買い」 します。絶対。 最後に、地方の書店さんへ。前の単行本では、返ってきた感想ハガキの住所欄に 、「郡」とか「字」とかの文字がやたら目立ちました。私自身が田舎の出身なのが、そ こはかとなくにじみ出ているのだと思います。この単行本に併録した短編『グラジオ ラス』は、田んぼが主な舞台になっています。若手作家はたくさんいますが、田ん ぼのあぜ道で遊んで大きくなったのは私くらいのはず(多分)。なので、地方の書店 さん、応援よろしくお願いします。 豊島ミホ
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ブルースノウ・ワルツ (豊島ミホ 著) ISBN:4062123509 定価: 1260円(税込)
「子どものうちは、ただばくぜんと未来は明るい気がしてるけど、大人になればわかるのよ。自分がつまらない人間だってこと」 R-18文学賞読者賞受賞作家の魅惑的なゴチック・ロマンス 「怪しすぎるよ。こんなところに『弟』がいるなんて嘘じゃないの?」父と二人、少女は教会の地下、苔むした石畳を歩んでいく。研究者の父と、社交に忙しい母、二人のメイドとともに館で何不自由なく暮らしていた彼女の前に、野生児の「弟」が出現した…。