■フランス情報 mail from France #1
ご近所紹介
「何から書こうかなぁ…」と考えた初回は、まず我が家の近所の紹介から。
旅行等で訪れてご存じの方も多いと思いますが、パリは案外小さな町です。ガイドブックにはよく「長径11q、短径8q、山手線の内側くらい」と、その大きさを記してありますが、同じ山手線の内側でも東京の方が大きいように感じられるのは高層ビルが多いせいでしょうか…。
パリの中には、カタツムリ状に20の区が存在しています。

私が住んでいるのは11区のR e publique(レピュブリック)。
ちなみに、フランスの正式国名は「フランス共和国(フランス語では『レピュブリック フォンセーズ』」。うちの最寄り駅は、おそれ多くも「共和国」という名前なのであります。
しかしながら名前の立派さとは裏腹に安宿が多いような地域なので(駅周辺には高級ホテルもありますが…)、バックパッカーでもない限り、日本人は元より観光客には敬遠されがちな、いわゆるパリの下町です…。
メトロ(地下鉄)レピュブリック駅上の広場には「マリアンヌ像」と呼ばれている女神像があります。「マリアンヌ」は自由の女神像のモデルでもあり、ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」に登場する女性。実在したマリー=アンヌ・モナ(Marie−Anne MOUHAT)という女性から名前を取ったようです。
フランスのシンボルとして、切手やフランス政府のロゴマークなどに幅広く使用され親しまれています。
この女性像のある広場から徒歩5〜10分ほどの所には、フランス映画「アメリ」にも登場したサン・マルタン運河の鉄製の歩道橋や映画「北ホテル」の舞台になった「H otel du Nord(オテル デュ ノー)」があります。
下町ならではの情緒あふれる界隈です。

レピュブリック公園
その近くにはBelleville(ベルヴィル 直訳すると「美しい町」)という、これまた名前にそぐわない雑然とした中華街もあります。
パリを一望できる高台にあることからこう呼ばれるようになったそうですが、産業革命を境に労働者の街と化し、その後諸外国から様々な人種が流れ込んできた、言わば流れ者(…と言う近所の私もその一人)の町…。中国・アラブ・アフリカ・ユダヤ・東欧など…、パリの中でも移民が多いエリアです。

船が通る時には、25メートルある水位の
高低差を9つの水門で調整しています。
このように、我が家の近所は、シャンゼリゼやセーヌ川河岸の華やかなイメージとは異なる「裏のパリ」ですが、下町独特の風情や魅力にあふれたところでもあります。
パリが人を惹きつける理由の一つは、この「山手線サイズ」の都市に、様々な顔が混じり合って同居している事ではないでしょうか。優雅な観光地から生活臭漂う下町まで。どこを見ても、それぞれに味がある町だと思います。

近所で売っているアルジェリアのお菓子。一つ1.5ユーロ也。かなり甘い…。
「パリには何度も行った」という方も、是非次回は違った側面を発見してみて下さい。
ただし、下町散策の際にはドレスダウンして、スリにはくれぐれも注意して下さいね!
2005年 10月16日
荒木 芳栄
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