■フランス情報 mail from France #32
海外で思うこと
6月14日から、日本の文化機関で「禅」をテーマにした版画展を開催させて頂くことになりました。

会場の広報担当の方が作って下さった版画展PR文
(私的な物でゴメンナサイ…)
そこで、版画用の額が30点ほど必要になったのですが、パリ市内の額縁屋さんで売っているものを買い揃えると著しく予算オーバー。パリ郊外で目をつけているお店があるものの、車がないとどうしても行けない…。「日は迫ってきているし、困ったなぁ…」と途方に暮れていると、友人ベアトリスと彼女のお父さんが助け船を出して下さいました。昨日一日を私の版画額購入のために空けてくれた上に、車で往復2時間ほどかかる郊外のお店まで連れて行って下さいました。

EspaceJapon個展 十牛図6
「禅」をテーマにした版画展展示作品の一部
パリに来てから、本当にいろいろな人に助けられて生活していると痛感しています。もちろん、日本にいた時も沢山の方々に散々お世話になってきた訳ですが、こちらにいると日本の生活よりはるかに不自由なことが多く、近くに身寄りもいないため、人から受ける親切の有り難みが、更にダイレクトに感じられるようになりました。
日本にいた頃は、恵まれた環境を当たり前のように思ったりしていた部分があったので、今更ながら反省したりしています。
物質的にも、日本で普通に洋服や靴を買ったりしていた生活とは打って変わって、必要以外の物は頻繁に買えないようなレベルダウンした生活になりましたが、それはそれで自分に次の行動を起こさせる原動力になっているような気がしています。ついでに、ある物を大切に使うようにもなったので、シンプルな生活も良いものだと思えるようになってきました。

EspaceJapon個展 版画(抽象2)
「禅」をテーマにした版画展展示作品の一部
「海外」という生活環境は否応なく様々な試練を与えてくれますが、同時に、日々何とか生きているという充足感も味わっています。最も、日本にいてもいろいろな事が起こるので、意識して生活していれば同じことなのかも知れませんが…。
手探りの連続ですが、とりあえず今は、現状況で出来ることをやって行こうと思う毎日です。

EspaceJapon個展 色即是空
「禅」をテーマにした版画展展示作品の一部
2006年6月5日
荒木 芳栄 |