■フランス情報 mail from France #30
手紙
6月にまたしても個展をする予定で、今月も再び家に缶詰の日々…。
先日は、気分転換に「Musee des Lettres et Manuscrits (手紙と自筆原稿博物館…直訳するとこんな感じでしょうか…?)」に行ってきました。
パリ中心部のオデオン駅近くにあるとても小さな博物館で、私が訪れたときには他に入館者が一人。
受付でもらったパンフレットには日本語の解説も載っているのですが、家にある日本のガイドブックには、いずれにも記載なし…。あまり知られていない様子の博物館ですが、静かでとても良い雰囲気です。
博物館の人もとても親切で、受付が済むと奥から責任者のような方が出てきて「わからないことがあったら、何でも聞いて下さいね」と、一声掛けて下さいました。

博物館のパンフレット(部分)
陳列ケースの中には、誰もが知っているような著名な作家・画家・音楽家などの手紙や、直筆の楽譜がズラリと展示されていました。いずれも、すこぶる達筆。ほとんどが筆記体で書かれており、まさに流れるような文字。
ケースの上には、書いた人物の写真パネルも展示してあるので、内容はわからなくても誰が書いたかぐらいは理解でき、「この人はこんな字を書いたのか」としげしげ眺めてしまいました
ベートーヴェンやミロのダイナミックな文字から、ショパンの繊細そうな文字まで。お会いしたことはありませんが、イメージ的に何となく人柄を表しているような感じがしました。
パンフレットの解説によると、アインシュタインがベッソーと相対性理論を計算した紙から、アイゼンハワーが1945年に出した停戦命令など、展示物は本当に貴重な物ばかり。その他、カミーユ・クローデルが、切り離されたロダンとカミーユをモデルにした彫刻を「元の一つの形に戻して下さい」と哀願する手紙など。
歴史上の人物が一堂に会し、中にはマリーアントワネットのように悲運の死を遂げた人物の手紙もあり、「これを書いていたときは、みんな生きていたんだなー」と、とても不思議な気持ちになりました。
たいがいの用事はメールで済ませてしまう昨今、改めて「手紙」という伝達手段について考えさせられた博物館でした。

開館時間などの詳細です。今回はお手紙風に…。
読みにくくてゴメンナサイ。
もっと詳しく知りたい方は、ぜひ博物館のホームページをご覧下さい!
www.museedeslettres.fr
2006年5月20日
荒木 芳栄 |