2006.November

■フランス情報 mail from France #49

自由業者ビザ
学生ビザでの生活も4年を経過し、学生としてのパリ滞在が限界に達してきたので(現在フランスで学生ビザの延長・更新が出来るのは通常4〜5年です)、今年の春から思い切って「プロフェッション・リベラル」と呼ばれる自由業者ビザへの変更手続きを行っています。

「プロフェッション・リベラル」の中には、医師・弁護士・アーティスト・作家など様々なカテゴリーがあり、法的な登録手続きも職種によって異なります。
私の場合はアーティストとしての身分変更を申請中なのですが、何せ勝手がわからないことだらけの上、身近で近年自由業者ビザを取得した人がいないため聞くことも出来ず、更に移民法の改正に伴ってフランスに滞在すること自体が厳しくなってきた昨今、ようやく先の展望が開きかけてきた今日に至るまでは想像以上に大変な道のりでした。

まず、3月に身分変更のための税務手続きやアーティスト協会への登録手続きを行い、5月にアーティスト活動で発生した所得の税金申告をせねばなりませんでした。8月には、パリのシテ島にある警視庁で身分変更審査を受けたのですが、山のような申請書類を準備していったにも拘わらず、「書類不備」との理由で発行されたのは「RECEPISSE(レセピセ)」と言われる現在手続き進行中を示す3ヶ月間有効の仮自由業者ビザのみ。それでも、そのRECEPISSEの取得すら困難だと聞いていたので、とりあえず受理されただけで幸運だったと思っています。

今月中旬には、警視庁で待ち時間含め約4時間半の再審査を受けたのですが、医療保険を含む社会保険の身分変更手続きが完了していないとのことで再びRECEPISSE。
と言う訳で、ビザの取得が完了しない原因が明確になってきたので今週はその対応に奔走し、次回の再々審査では全てが上手く行くよう祈っている今日この頃です。

他の国の状況や、日本にもこの種のビザが存在しているのかどうかは不明ですが、フランスで自由業者ビザを取得した場合、その業種内で収入を得ることや活動の自由が認められます。ただし、あくまで「自由業者」なので、企業に雇用されたりすることは不可能です。

私も「自由業者」にチャレンジしているところですが、滞在歴の長いアーティストの方にお聞きすると「諸種手続き以上に大変なのが、アーティストとして実際に食べていくこと」だとか。
茨の道はこれから…ということでしょうか…。

警視庁から郵送されてきた審査の召喚状。
しかも、まず自分から審査予約の電話をしないと放置されることになり、その電話すらビックリするほどつながらない(学生の時は審査場所も異なり、インターネットで簡単に審査予約が取れたのですが。でも、審査時のストレス度は同レベルだったかも…)。
更に、現時点でのビザが期限切れになった後にしか次回の審査予約が取れないことが多々。かくして、私もおスミ付きの不法滞在者となった経験が過去に数回…。

2006年11月26日
荒木 芳栄


■フランス情報 mail from France #49

ボージョレー・ヌーボー
“Le beaujolais nouveau est arrive ! (ボージョレー・ヌーボー到着!)“
日中、ラジオを聴いているとこんなフレーズが流れてきました。今年も早、ボージョレー・ヌーボーの季節。

ご存じの方も多いと思いますが、「ボージョレー・ヌーボー」と言うのは、フランスのボージョレー地方で生産されるワインの新酒のことです。通常のワインは年代物が珍重されますが、このボージョレー・ヌーボーに関しては9月に収穫した物が11月には飲めると言う若酒です。しかも、法令で毎年11月の第3木曜日の午前零時が解禁となっているのですが、時差の関係で生産国のフランスより日本の方が一足先に味わえると言う特典つき。

フランスに来てから、毎年必ずなんらかの形でボージョレー・ヌーボーを飲ませてもらえる機会に恵まれているのですが、今年も早速お相伴にあずかって参りました。

昨日は20時からバスティーユ広場の近くにあるレストランで、8月に参加した絵の研修旅行の打ち上げ(?)パーティーがありました。出席者の大半はパリのマダム達で、総勢約20名。今年のボージョレー・ヌーボーは、出来が今ひとつ…という噂もありますが、コース料理と共に運ばれてきたヌーボーは、その場の賑やかな雰囲気も手伝ってとてもさわやかな感じでした。

パリに来てからと言うもの、ワインを飲む機会が多々あり、有名どころの名前や多少のことは教えてもらったりもしたのですが、知るにつれ奥の深い飲み物だなぁと思います。

ボージョレー・ヌーボーは値段も手頃で飲みやすいものが多いようなので、この時期にぜひ御賞味下さい。
それにしても、やはりワインは楽しく飲むのが良いですね!


Zao-wou-kiの画集を買いました

2006年11月19日
荒木 芳栄


■フランス情報 mail from France #48

お家賃
パリに戻ってきてから早2週間。ここにきてようやく重い腰を上げ、諸々の活動を再開し始めました。同時に「引っ越しでもしたいなぁー」と、久々にかすかな引っ越し願望が生じ、最近アパートの賃貸情報などに注意を払ったりしています。

私の場合、パリに来た当初の3ヶ月間はウルグアイ人家庭で間借り生活をし、その間に現在のアパートを見つけ入居させてもらいました。

パリに住んでいると、知り合い等から「今度友人が留学するので、もし良い部屋があったら…」などと聞かれることがあるのですが、パリで条件の良い賃貸物件を探すのは至難の業です。更に、本当に「良い部屋」の場合、賃貸料も比例して良くなるので、懐に余裕がないと長期滞在を断念することになりかねません。

今日は、たまたま在仏日本商工会議所の記事を読んでいたのですが、それによると「賃貸住宅の家賃は2005年7月1日〜2006年6月30日の1年間で、前年に比べて4,4%値上がり(パリ市内の数値ではないかと思われます)」とありました。前年+4%、6年来の年平均+4,8%という家賃の急騰が続いているそうです。ついでに、毎月の平均賃貸料は628ユーロ。特に記載はなかったのですが、現在パリ市内でワンルームを借りた場合で毎月平均そのくらいの賃貸料は必要だと思います。

ウチもほぼ平均値なのですが、幸いにして大家さんが良心的なので毎年家賃据え置き。この4年間、一度も家賃の値上げをされず今日に至りました。環境も良いので文句を言ったらバチが当たりそうですが、それでも何となく「良い物件があったら引っ越ししようかなぁー」と、賃貸情報誌をパラパラめくったりしています。

PS:パリでは、先日空港の手荷物検査が強化されました。
   100mlを超える液体の機内持ち込みは禁止。
   ジェル状の物についてもチェックが厳しくなったようなので(カマンベール
   チーズなどもダメらしいです)、心配な物は予めトランクに入れておいた
   方がよさそうです。

2006年11月12日
荒木 芳栄


■フランス情報 mail from France #47

一時帰国
久々に日本に一時帰国していたため、長らく「フランス情報」をお休みしてしまい申し訳ありませんでした。

パリには1週間程前に戻ってきたのですが、ひどい時差ボケに加え休みボケで、生活リズムの立て直しにかなり時間がかかってしまいました。おまけに今回は、パリ到着の翌日にサマータイムが終了し、時計のネジを戻してばかりの日が重なり、3日間程体内時計が狂いっぱなしでした。日本に帰った時も時差ボケが続いたので、海外出張のあるようなビジネスマンの方々は本当に大変だなぁーと思いました。

日本には、今のところ年に一回のペースで帰っているのですが、その都度驚くことが多く、まさに毎回浦島太郎状態です。それにしても、帰国するたび「日本って良い国だなぁー」としみじみ思います。ニュースでは沈痛な出来事も多々報道されていましたが、それでも総じて人がとっても親切で感動することが毎回数多くあります。当たり前ですが言葉も通じるし、食べ物も本当においしい。日本に帰ると、やはりいろいろな意味でホッとします。

…と、そんな生活が過去になり、現在5年目に突入したパリ生活の今後の展開を考えているところです。「フランス情報」でも、また様々なニュースをお伝えできればと思っておりますので、今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。

2006年11月6日
荒木 芳栄