2007.January

■フランス情報 mail from France #57

自由業者ビザ
私事ですが、昨日ようやくフランスの自由業者ビザ(アーティストビザ)を取得出来、ちょっぴりホッとしています(この半年間、えらく中途半端なビザしか支給されず、宙ぶらりんの状態が続いていたので…)。

今月初めには、アーティスト協会でアーティストカードも作成してもらえました。そのカードを提示すればルーブル美術館やオルセー美術館など国立美術館の出入りが自由。カードをもらった日には、うれしくて用もないのにいろいろな入口からルーブルに入館し、カードの効能を試してみました。フランスは、アーティストに寛大な国だと本当に思います。


シャンゼリゼのアーティスト協会入口

今回の自由業者ビザの手続き中もずっとそうでしたが、フランスに来てから特に、「やってみないとわからない」と思うことが多くなりました。実際、フランスのお役所は窓口の担当者によって運不運を左右されることが多く(それでも随分画一化はされたようですが…)、本当にやってみないとわからないことだらけ。チャレンジ精神が身に付いてきただけでも、パリに来た大きな収穫のような気がしています。また、今回はいろいろな人からアドバイスや応援などもしてもらい、その有り難みも痛感しています。

パリ警視庁でビザの審査に通過した後、近くにあるノートルダム大聖堂を拝観してから家に帰ろうと思ったのですが、亡くなられたピエール神父様の国葬と重なり付近は厳重警備で近づくことが出来ませんでした(先日、94才で亡くなられた神父様です。私財をなげうって貧者救済のため慈善団体「エマユス」を創設され、ホームレスや貧困者の救済に一生を捧げられました)。


関係ありませんが、
イタリア人の友達がジオットの画集を貸してくれました

先のことを考えたらまだまだ問題山積なのですが、とりあえず小さな一歩。頑張ろうと思います。



同じくジオットの画集から

PS:「マルシェ」及び「フランス書店事情」後日談
前々回の「マルシェ」のオリーブ屋さんを紹介してくれた友達に頼んで、印刷した「フランス情報」をオリーブ屋のスリマンさんとナイムさんに届けてもらいました。2人とも大変喜んでくれて、「日本でオリーブ屋を開かなくっちゃ!」と言いながら逆に沢山のオリーブをプレゼントしてくれた…と、友達からうれしい電話がありました。
また、第一回目の「フランス書店事情」インタビューに答えて下さった書店主のミッシェルさんにも印刷した原稿を持ってお礼を言いに行ったところ、「日本語で紹介してもらったのは初めてだよ」と大層喜んで下さいました。
この場をお借りして「未来研」スタッフの皆様にも御報告と御礼を申し上げます。

2007年1月27日
荒木 芳栄


■フランス情報 mail from France #56

近所の話題
●フレンチブルドッグ
階下に住んでいるフランス人のお兄さんが、フレンチブルドッグの子犬を見せてくれました。今まで成犬しか見たことがなく、「何でこんなブサイクな犬を好んで飼うんだろう??」と疑問に思ったりしたこともありましたが(ブルドッグファンのみなさん、ごめんなさい…)、チョロチョロ動き回る子犬は人懐っこくて本当にかわいい!!見飽きないほどキュート!!ウチには犬を飼う余裕がないのですが(…ハムスターあたりが限度でしょうか…)、見ていたら私も一匹欲しくなってしまいました。

●SDF(ホームレス)
最近、日本にいる家族や友人から「NHKでパリのサンマルタン運河のホームレスのことを特集していたよ」という連絡がやってきています。
私の住んでいるアパートは、そのサンマルタン運河から徒歩2分。運河脇に住んで4年になりますが、これだけ多くホームレスの人々のテントが並んだ光景は今まで目にしたことがなく、外国人の私でも事の深刻さが容易に理解出来ます。


延々とテントが並ぶサンマルタン運河

フランスでは、ホームレスの人々を「SDF(エスデーエフ)」と呼んでいます。”Sans Domicile Fixe”の略語で、日本語にすると「住居不定者」。こちらでは、昨年暮れから「Les Enfants de Don Quichotte(ドンキホーテの子供達)」という団体が行っている、このSDF救済運動が連日のようにニュースで取り上げられています。彼らの運動というのは、実際に仮テントでSDFの人々と生活を共にすること。実際のテント生活を通して体感した路上生活の困難さをメディアに訴えたりしています。サンマルタン運河沿いだけでも、「ドンキホーテ」のテントが200以上あるとのこと。パリに来てから様々な事を学びましたが、自分の思いをアクションに移していくフランス人のこの種のエネルギーには感心させられるときがあります。



食料の支給もされているようでした

フランスの生活事情は大変に厳しく、SDFに関しては約半数のフランス人が「明日は我が身」と感じているそうです。就職等に制約の多い外国人に於いては言わずもがな。
一人でも多くの人がテント生活から脱却出来るようにと思いながら、果てしなく続くテント群やテレビ局の取材風景などを眺め、テント脇を往来する日々が続いています。



簡易トイレらしきものも…

2007年1月21日
荒木 芳栄


■フランス情報 mail from France #55

MARCHE(マルシェ)
今朝は友達とモンパルナス駅付近にあるエドガー・キネ(Edgar Quinet) のマルシェ(市場)に行ってきました。

←友達行きつけのオリーブ・ナッツ・香辛料屋のお兄さん、スリマンさん(左)とナイムさん(右)。
日本語を勉強しているそうで、「オリーブ、おいしい!」と日本語で勧めながらオリーブを試食させてくれました。2人とも陽気でとっても親切。オリーブもホントにおいしかったです!!
同じく彼らのお店の香辛料。→
大変きれいに並んでいました。

スリマンさんとナイムさんのお店のオリーブ。
種類も豊富な上、安くて本当においしい。モロッコ産など産地もいろいろ。


カキ屋さん。
フランスの生牡蠣は大変に美味。
ダース単位で売っていました。

花屋さん。
彩り鮮やかで、
思わず買いたくなりました。

パリには常設市場を始め、決まった曜日に通りに立つ朝市があちこちで見られます。売っている物も食材から衣料品、工芸品と結構幅広く、見て歩くだけでもかなり楽しめます。食材に関してはとても新鮮で種類も豊富なので、スーパーより市場を好む人も多いようです。


↑魚屋さん。
氷を敷き詰めた台の上に様々な魚が並んでいました。
イワシを買いたかったのですが、
午後からルーブル美術館に行く予定だったので断念。
やはり、ルーブルに生魚の持ち込みはまずいだろうと…。

エドガー・キネのマルシェは、毎週水・土曜日の週2回。午前6時頃から午後2時半頃まで開いているようですが、午後1時を過ぎると閉め始めるお店も出てくるようです。朝市に足を運ぶならやっぱり午前中。賑やかで活気もあり、パリの庶民的な側面を楽しむことが出来ます。市場の人も気さくで本当に親切だったので、今日は観光客気分でパチパチ写真を撮りまくってしまいました。

↑八百屋のおじさん。
野菜の写真を撮っていたら、「野菜ばかり撮らずに僕を撮れ」と言われたので1枚パチリ。

その時撮影していた野菜の
アルティショー(朝鮮アザミ)。

友達と昼食用の食料を買い(友達は1週間分の野菜も買い込んでいましたが)、エドガー・キネから徒歩圏内の友達宅で食事を済ました後、午後はそれぞれ自分の活動場所へと散って行ったのでありました。


本日の昼食。マルシェで調達した物ばかり。

●Marche Edgar Quinet
Bd. Edgar Quinet 75014
毎週水・土曜日 6:00AM頃〜14:30頃

2007年1月13日
荒木 芳栄


■フランス情報 mail from France #54

Aquarium De La Porte Doree (ポルト・ドレ水族館)
改めまして、明けましておめでとうございます。
今年も様々なフランスのニュースを発信出来ればと思っておりますので、何卒宜しくお願い申し上げます。

年が明けて早1週間が過ぎてしまいました。きっと日本では良いお正月を迎えられたことと思います。パリのお正月もそれなりに楽しいものの、日本のような厳かな雰囲気はなく、気持ちの切り替えが出来たのか不明のまま1月2日からは全てが通常通り。今年は元旦が月曜日だったため、「1日長目のウィークエンド」という感じでした。

私事ですが、年末から魚の絵を描き始めた関係で、最近足繁く水族館に通うようになりました。パリ東部のPorte Doree(ポルト・ドレ)駅の近くにアフリカ・オセアニア美術館という建物があり、その中に主にアフリカ・オセアニアの魚を展示してある水族館があります(ひょっとしたら現在日本のガイドブックには、「ポルト・ドレ水族館」と改名されて記載されているかもしれません。美術館部分は新しく開館した「ケ・ブランリー美術館」に統合された模様)。


水族館の外観

↑水槽内は色とりどりで
とてもきれい

↑Poisson arc-en-ciel
「虹魚」と書いてありました。

あまり知られていないのか、平日は比較的空いていて入館しやすく、小さいながらも色とりどりの熱帯魚、ピラニアや小型のサメ、ワニなども飼育されています。館内には引率の先生に連れられた幼稚園児や小学生の団体も多く、見たことのない魚に集団で興奮し水槽にへばり付いている様子は微笑ましくて本当にかわいいです。

私は、一度入館するとほとんど半日魚を眺めたりスケッチしたりしているのですが、最近魚ばかり見ているせいか昨夜はやたらと魚が登場する夢まで見てしまいました…。


油絵習作…ちょっとピンボケですが



友人から「コイ??」と言われている作品


それにしても海の中って本当に神秘的だと思います。どうしてこんな色や形をした生物が多種生息しているのかとても不思議で、水族館に入り浸りの日々が続いています。

 


Aquarium De La Porte Doree
293 avenue Daumesnil 75012 Paris

↑カメ このまましばらく不動でした
↑隈取りしてあるような魚
  目玉も赤くてややコワイ


再び「コイ…」 習作続きの毎日です。

2007年1月7日
荒木 芳栄