■フランス情報 mail from France #62
フランス大統領選挙
フランスでは間もなく大統領選挙です。フランスの大統領選は2回投票制で、1回目の投票(候補者決定のための予選)が今年は4月22日。そこで勝ち残った2人が2回目の決選投票(今年は5月6日)に進出出来るというシステムのようです。任期は5年で、国民の直接選挙で選出されます(代議士の推薦も500点以上必要らしいです)。
現在、フランス大統領候補者は15名弱(確か13名だったと思います)。候補者の顔ぶれがユニークな感じで、政治に疎い私も興味津々。
まず、現時点で首位争いをしているのがニコラ・サルコジ( Nicolas SARKOZY )とセゴレーヌ・ロワイヤル( Segolene ROYAL )。サルコジは現内務大臣で「国民運動連合(UMP)」という右派与党の党首。タカ派で不法移民に大変厳しく、個人的にはできれば大統領にはなって欲しくないと思ったりしていますが、論戦に強く実行力もあるので、世論調査では今の所トップの支持率を保っています。
次点のセゴレーヌ・ロワイヤルは左派野党の「社会党」。環境大臣・教育大臣も務めた4児の母。エレガントな容姿で人気もあるようですが、ここのところ支持率は下降気味。政治方針が曖昧らしく、私の友人のフランス人も「彼女は役不足」と批判的。果たして、初の女性大統領となるのでしょうか??
シラク大統領は公私共々、大の親日家として知られていますが、このサルコジもロワイヤルも大の中国贔屓。サルコジに至っては、過去に日本を酷評したことも有名な話…。この2人の首位争いは日本人としてちょっと複雑な心境です。
現在3位で赤丸急上昇なのがフランソワ・バイルー( Francois BAYROU )。中道派「フランス民主連合(UDF)」の党首。コツコツと支持を集め、決選投票まで持ち込めれば大統領の可能性がかなり高いと言われています。
大逆転となるのか見物の人であります。
現在支持率4位なのがジャン=マリー・ルペン( Jean−Marie Le pen )。
極右「国民前線(FN)」の党首。2002年の大統領選ではシラクとの決選投票にもつれ込み話題になった人でもあります(「シラクVSルペン」の予想外な展開になり、みんな慌てて投票に行った…と友達が言っていました)。今の所大統領になる可能性の低い(なられては困る…)、極右の移民排他主義者。
別の意味でも注目されているのがジョセ・ボヴェ( Jose BOVE )。酪農家であり、有名な反グローバリストでもあります。「マクドナルド襲撃事件」で知られている人です。フランス核実験の際には、核実験海域に侵入して中止を訴えフランス海軍によって身柄を拘束されたことも…。遺伝子組み換えトウモロコシも許せないらしく、過去にはバイオテクノロジー企業の倉庫に侵入し、遺伝子組み換えトウモロコシの種子を「変質」させて有罪判決。今年の2月にも遺伝子組み換えトウモロコシを伐採し器物損壊罪で禁固4ヶ月の刑が確定。獄中から選挙戦を展開する、初の「獄中大統領候補」となるようです。
…と言う訳で、今後の展開が大変に興味深い2007年フランス大統領選の主観を交えたレポートでした。
2007年3月4日
荒木 芳栄
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