先日、香港の書店の中でも少し趣の違った専門書や希少価値の高い本を扱う書店をいくつか紹介して頂きました。個人経営のこうしたお店は(少なくとも私は)あまり見かけた事がなかったのですが、本好きが高じたビジネスとして、好きな研究の延長として、そして別のビジネスと組み合わせて・・・と、その経営スタイルは様々。そこで、今回から3回に渡って3つの書店をご紹介しましょう。
最初に登場するのは、香港島はセントラルから少し西に行った上環のアンティーク街にあるLok Man Rare Books(『楽文』)。この落ち着いた素敵な書店で扱うのは、古書や有名な本の第一版など様々ジャンルの希少本。上品な店内には壁一面の本棚と革のソファが並べられ、書店というよりまるで書斎といった雰囲気。表に看板がなければ、ここが書店だと気づく人は少ないかもしれません。
本棚に並ぶ古書の状態はとても良く、どの本にも美しい装丁がほどこされています。子供向けの本を開いてみると、彩りも美しく生き生きと描かれた絵が現れ、とてもこれが遠い昔に出版されたものは思えないほど。本棚から色んな本を愛しそうに取り出して説明してくれるのは、オーナーであるイギリス人のローレンス・ジョンストンさん。貴重な本を探すのは宝探しのような楽しさがあるけれど、やっぱり大変な作業です。本を手に入れた時の喜びや苦労があるだけに、どの本に対しても愛着があるのでしょうね。
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『老人と海』と一緒に、村上春樹や
ニック・ホーンビィなど現代作家の作品も並ぶ |
『チャーリーのチョコレート工場』、『ピーター・
ラビット』など思わず手に取りたくなる本達 |

彩り鮮やかな童話の挿絵
ローレンスさんの本に対する情熱は、子供の頃から始まりました。本に囲まれた環境の中、本をむさぼり読んだ子供時代。そして、彼のおばあさんが様々な本の第一版コレクションを持っていたことも、今こうして彼が希少本を扱うようになったことに影響を与えているそうです。そんなローレンスさんに、Lok Man Rare Booksについて聞いてみました。
●このLok Man Rare Booksがオープンしたのはいつですか?
また、どうしてこの書店をオープンしたんでしょう?
Lok Man Rare Booksがオープンしたのは、1年4ヶ月前。ここをオープンさせたのは、自分のライフスタイルが変わったこともあるし、活気あふれる国際都市・香港にどうしても必要とされているものを与えたかったからだよ。
(注: 香港には「文化・芸術」が欠けているとよく言われています。ローレンスさんの言う「香港に必要とされているもの」も、この「文化・芸術」のことですね。)
●ターゲットとされている客層、そしてその人達にどのようにLok Man Rare Booksを
アピールしているのか教えてください。
ターゲットとする客層はとても多様だね。大抵は社会的に成功しているビジネスマンやビジネスウーマン、そしてそのパートナー。彼らは自分用に、そしてギフト用に本を探しているよ。宣伝方法については、特にここの広告などは出していないんだ。ただ、メインとなる2つの方法として、ここで本を買って満足した人達の口コミ、そして友人達がこの書店について書いてくれる新聞や雑誌、そしてウェブサイトがあるね。
●書店を経営することや本を扱うことに
関して難しい点、楽しい点は何ですか?
本を扱うことで難しい点は、愛着のある本を売ること。そして、書店を経営するにあたって楽しいことは、お客様と個人的なやりとりができる点だね。 |
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↑本に囲まれたローレンスさん |
一見クールなビジネスマンという雰囲気ながら、実際に話してみると気さくで人当たりの良いローレンスさん。ブック・ビジネス云々はもとより、本が好きで好きなものに囲まれた生活を楽しんでいる様子が覗えました。
今回の書店:Lok Man Rare Books(楽文)
192A Hollywood Rd, Sheung Wan, HK
Tel: (852) 2868 1056
Email: lj@lokmanbooks.com
HP: www.lokmanbooks.com
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