前回のLok Man Rare Booksに引き続き、専門書店を扱う書店の紹介です。今回ご紹介するのは、大学の教授をする傍らでアジアについての古書・専門書を扱う書店を経営するという、何やらアカデミックな香り漂うIndosiam Rare Booksです。
2003年にオープンしたこのIndosiam Rare Booksは、2Fというロケーション、アジア・インドシナに関する専門的な本を扱うという特質上、フラリと立ち寄るというよりも「ここに来たい」という人が価値を見出してやって来る書店。学者肌で商売っ気のないフランス人オーナーのイブさんの個性を反映するように、アパートの一室を改造した店内は書店と言うよりも図書館や研究室という方がふさわしい雰囲気。
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壁一面に備え付けられた書棚には、15年かけて少しずつコレクションされてきた貴重な本がズラリ |
イブさんはタイにいた時にインドシナに興味を持ち、そこから旅行書、インドシナ・タイ・日本などに関する本を集め始めたそうなのですが、今では自宅を含め、何千冊もの本を所蔵しているそうです。残念ながら専門的すぎて私にはその価値はよく分からないのですが、詳しい人なら思わず長居をして楽しんでしまうに違いありません。本を見るのはもちろん、良くも悪くもフラリと立ち寄る客が少ない代わりに、店に来るお客はその筋(?)の人達であるため、イブさんを含めて本の話に花が咲いてしまうようですから。実際に本は売っていても、客の欲しい本を探すのを手伝ってあげたり、話をしたり・・・ビジネスというより、イブさんのカラーをそのまま映し出した研究室みたいな書店。これも個性的で面白いですよね。

↑以前の本の持ち主が1926年に書いたメッセージもそのまま
●ここに集められた古書や専門書は、どのようにして手に入れられたのですか?
本はアジアの現地に行って手に入れますが、インターネット、フランスやヨーロッパのブックフェアなどでも手に入れます。貴重な古書は、とにかく見つけたらすぐ買うんです。次にいつめぐり会えるか分かりませんからね。
●この書店は専門的なので客層はハッキリしていますが、
どのようにIndosiam Rare Booksをアピールされているのでしょう?
うーん、実はあまり宣伝はしていないんですよ。知人が口コミで広げてくれているという感じですね。
●書店を経営することや本を扱うことに関して難しい点、楽しい点は何ですか?
香港で本を売ることは難しいですねえ。(笑)なかなか欲しい本が見つからない時もありますし。でも、こうしてお客様と対面して話すことで知識をシェアしたり、アドバイスしてあげられるのは嬉しいですよ。もうビジネスというより趣味なんですが、本という知識の「種」をまいてお客様に渡せること、それが自分にとっての満足ですね。
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↑研究室に遊びに来たような気分にさせてくれる、学者肌のイブさん |
今年で教職を引退し、書店に専念されるというイブさん。好きなことに専念できること、そしてその専門知識をお客様のために役立てられることに喜びを感じている純粋な方でした。前回のLok Man Rare Booksのローレンスさんもそうでしたが、香港の個人経営書店、特に専門的な本を扱う書店のオーナーさん達は、自分が好きな事をやっているという実感を楽しんでいる人が多いようです。香港の本文化はまだまだという中でのビジネスが大変だからこそ、好きなことをできる喜びにより価値を見出しているのかもしれませんね。好きなことを仕事にするのは大変な反面、私にしてみればやはりうらやましいことです。
今回の書店:Librairie Ancienne INFDOSIAM Rare Books
1/F, 89 Hollywood Rd, Central, HK
Tel: (852) 2854 2853
Email: indosiam@hotmail.com
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