■香港情報 mail from Hong Kong#13
冬至の日
去る12月22日は冬至の日。冬至と言って日本人が思い浮かべるのは、風邪除け・厄除けの小豆粥に冬至かぼちゃ、そしてゆず湯といったところでしょうか。香港人にとって冬至の日というのは、旧正月の次に大きな家族行事の日。つまり、家族が集まって縁起物のごちそうを食べる日なんです。
一年で一番昼が短く夜が長い冬至の日は、その昔一年の始まりとされていました。また中国の陰陽信仰では、この日は「陰」の気が一番強くなる日とされ、それと同時にこれから「陽」の気がだんだんと強くなっていくターニング・ポイントとして、冬至の日を祝ったのだそうです。家族で集まって縁起のいい料理を食べるというのも、そのお祝い事にちなんでいるのでしょうね。そして、「陰」の気が一番強いとされる日に縁起のよい食べ物を食べることで、陰陽のバランスを取って身(健康)を守っていたのかもしれません。
もう一つ聞いた話は、漢の武帝時代に冬至の日には家族が集まって食事をするという習慣ができたというもの。冬至の日以降、だんだんと日が長く暖かくなり、冬には凍えていた大地も緩んで農作物が育っていきます。そこで、これから春に向けて忙しくなる農民の労をねぎらい、夜の一番長い冬至の日に家族でゆっくり食事を取らせたのだそうです。それが今でも受け継がれているとのことでした。
冬至の家族ごはんの由来がどうあれ、現代でも香港人にとってこの日は家族が集まる大事な日。美味しい料理を囲み、みんなで大いに食べて笑ってワイワイと食事を楽しみます。この日食べる物には、牡蠣やシイタケ、小豆が入ったお団子など、色々縁起をかついだ食べ物があるようですね。牡蠣やシイタケは、その発音がお金に通じて縁起がいいらしいです。そして、發財という黒くて細い髪の毛みたいな食べ物も、お金関連の縁起物です。さすが香港、お金に関するものが多いですね。(笑)
こうして家族で集うため、冬至の日は早めに終業する会社がほとんどです。日本では地味な冬至の日が、香港では仕事も早めに終わらせるくらい大事な日だなんて、ちょっと意外でしょう?…と言っても、そそくさと家路に急ぐ香港人と違って、そういった習慣のない私を含め多くの外国人にとっては、冬至の日は早く帰れるラッキーな日というだけなんですけどね。(笑)
最後にまた陰と陽の話に戻りますが、冬至の日を境に陽のパワーが強くなっていくという考え方って興味深いですね。何となくこの日を境に、考え方も物事も良い方向に転じていく気がしませんか?陽のパワーが増していく冬至以降、皆様にとって色んなことが良い方向に転じていくことを祈りつつ、2006年最後の記事を終えたいと思います。4月からつたないながらもお届けしてきた香港情報ですが、読んでくださいまして本当にありがとうございました。来年も色々な話題をお届けしたいと思っていますので、どうぞよろしくお願い致します。
では、日本の皆様も異国で過ごされる皆様も、楽しい年末年始をお過ごしください!
2006年12月24日
宮道伸子 |