2007.September

■香港情報 mail from Hong Kong#29

週末の楽しみ

 さわやかな秋の週末は、外に出かけてアクティブに過ごすのが一番!でも、一週間の疲れを取るための楽しみも欠かせないのが私の週末です。その楽しみというのが、マッサージ。今回はちょっと地味に(?)、私のマッサージ・ライフの話題にお付き合いください。

 香港に来られた方ならご存知かと思いますが、香港にはマッサージ店が星の数ほどあふれています。あまりに鍼やマッサージが身近なせいか、私もこちらに来てからいつの間にか鍼やマッサージに通うことが習慣になってしまいました。毎週のことなのでちょっとお金はかかりますが、鍼やマッサージに行かなかった翌週は体調の違いも歴然ですし、もう自分の健康への投資として割り切って週末のマッサージ・ライフを楽しんでいます。

 今は鍼よりも主にマッサージに通っていますが、数が多いからといって満足できるお店を見つけられるとは限りません。最初は色んなところを試しに渡り歩いたのですが、よほど「これは!」と思うマッサージ師さんにめぐり会わない限り、一度行ったらそれっきり。段々とあちこち行くのも面倒になり、最近では家から近くて便利なだけが取り柄のマッサージ店に通うように…。ただ、少し前からあまりにマッサージの質が悪くなったため(安かったので仕方ないんですけどね)、結局ここも行くのを止めてしまいました。そんな時に飛び込みで試してみたのが、漢方薬の処方と鍼・マッサージの施術も行う近所の小さなメディカルセンター。


まるで病院の薬局のような雰囲気。
カウンターの奥では、漢方薬を秤で量って処方しています。

 このメディカルセンターでは、外国人の姿は見かけません。私が初めて訪れた時には少し戸惑われたくらいです。もちろんマッサージの看板は出ていますが、路面店ではないし分かりづらいせいか、観光客や外国人はあまり来ないんでしょうね。それなのに、予約はかなり入っている…気に入りました。(笑)そして、ここはたくさんの客が一気にイスやベッドに並んでマッサージを受けるのではなく、ゆったりと個室でマッサージや鍼の施術を受けられます。白衣を着用したスタッフのいる静かな店内は、まるで病院のよう。(実際、メディカルセンターなのでそうなのかもしれませんが。)誰でも即席マッサージ師になれるような、値段は安いけれど効果もほとんどないようなマッサージ店とは違って、雰囲気からして信頼が置けそうなところも気に入ってしまいました。


待合エリアには、無料で薬草茶のサービスも。

 実際マッサージの質もかなり良くて、強く揉まないのでマッサージ後の揉み返しがないのに、体はスッキリ。マッサージの質の良さを体で実感できる上手さです。おかげで、毎回私を担当してくれる香港人のマッサージ師さんは、いつも予約がいっぱい。マッサージは安かろう悪かろうでは意味がない。観光客なら一時のことで済んでも、住人として通うならやっぱり質のいいところ。その気持ちは香港人も同じなんですね。また、ここに通うようになって感じるのが、香港人にとって漢方薬や鍼・つぼマッサージという東洋医学は、本当に生活に密着した身近なものなんだなということ。薬というより、当たり前に取り入れているんですね。苦そうな漢方薬は未だ手が出ない私ですが、そのうちトライしてみようと思ってます。


家庭で気軽に漢方効果を得られるお手軽漢方パック。
気になる症状に合ったものを選び、お湯で煮出して飲みます。

 ちなみに、ここは2回目のマッサージからは正規の値段(45分でHK$210(約3150円))になりますが、初回のみ半額!旅行者が一度試すにはいいかもしれませんね。マッサージにも個人の好みがあるので万人受けするかどうかは分かりませんが、香港に行った時に試してみたい!と思われた方は、場所を教えますのでご連絡くださいね。私の週末の楽しみをおすそ分け致します。(笑)

2007年9月16日
宮道伸子


■香港情報 mail from Hong Kong#28

香港のフラット事情

 とうとう9月になり、今年も最後の4ヶ月に突入しました。まだまだしばらく暑さは続くものの、香港はこれから安定した天気の続くさわやかな秋。これからのベストシーズンの到来が楽しみです。そんな季節の話とはまったく関係なく、今回は香港のフラット(アパート)事情、特に外国人が賃貸するフラット事情についてです。

 実は、私は香港に来てから2年以上同じフラットに住んだことがありません。今住んでいるフラットも、2年目を機に出ることになってしまいました。と言っても、別に私が引越し魔というわけではないんですよ。今のフラットは明るいし風通しもいいしでかなり気に入っていたのですが、不動産にどんどん高値がつく現在の状況を鑑みて、残念ながら大家が売ることにしてしまいました。
香港では、一度フラットを借りてしまえばいつまでも安心して住み続けられるという訳ではありません。すべては2年間の契約の後、大家の胸先三寸で決まると言っても過言ではないのが香港のフラットなのです。

 通常、香港のフラット契約は2年間。契約形態は、1年目は「フィックス」といって必ず1年間滞在しなくてはなりません。もし半年で解約した場合、残り半年分の家賃を支払う義務があります。2年目は、「オプショナル」。2年目に入ると、もしテナントが引っ越したければ大家に1ヶ月通知をした後、自由に引っ越すことができます。また、フラット契約をする場合は、日本のように敷金・礼金などは必要ありません。2ヶ月分の家賃(1ヶ月分はフラットを出る時に戻ってきます)、政府へ納めるお金、そして不動産屋を通した場合は不動産屋へのコミッション、合わせて家賃の大体2.5ヶ月分ほどのお金があれば契約できます。これが6ヶ月分だとホイホイ簡単に引越しなんぞできませんが、そこは人の出入りの激しい香港。身軽に動けるようになっているようです。


香港のフラットの多くは高層ビル。最近の新しいビルは、
大きなガラス張りの窓で部屋をより広く感じさせる工夫が
されているものが多いです。

  さて、2年間の契約が切れるとどうなるか。ここからが大家次第です。大抵は家賃の値上げがあるのですが、大家がテナントを引き止めたい場合や、次にこれといって目的がない場合は、家賃据え置きか上げても大した金額ではありません。大家も次のテナント探しに奔走したくないので、多少の値上げに留める人が多いようです。ただ、市場価格に合わせて家賃を大幅に上げたい、改装してもっと羽振りのいいテナントを入れたい、またはフラットを売りたい…そんな思惑が絡んでくる場合は、現テナントに契約を更新させないよう更新時に法外な家賃をふっかけ、追い出しにかかる事もあります。そう、嫌がらせだってあるんですよ〜。私も大家から嫌がらせをされた経験があります。

 私が初めて借りたフラットの大家は、契約する時から色々あった筋金入りの守銭奴。(笑)SARSが過ぎて香港中の大家が家賃を上げ始める頃になると、彼もフラットを改装してバーンと家賃アップをしたくてたまらなくなりました。ただ、改装するにはテナントである私が邪魔。SARS時の底値でフラットを借りた私の2年契約が切れるまで待ちきれなかった大家は、改装を決めた頃からあの手この手で嫌がらせを始めるようになりました。フラットの修理をしてくれなくなったり、どうやってやったのか今でも不思議なのですが、水道代を大幅に水増ししたり(なぜかそのフラットは、水道代・ガス代を家賃と一緒に大家に払うことになっていました)、果てはウソの手紙を送りつけてきたり。こうなると、抵抗して住み続けてもいい事はありません。結局、私の方がバカバカしくなり、契約が切れる前に引っ越してやりました。もちろん大家は大喜びでしたよ!(笑)


下町のアパート。
大きな通りに面していると、窓を閉めていてもやかましい!

 契約している2年の間に状況が変わってくるのは香港ではよくあること。香港は投資目的でフラットを所有している人も多いため、不動産マーケット状況をふまえて、大家の胸先三寸でどうとでもなってしまうのは仕方ないと言えば仕方ないのかもしれません。とはいえ、やっぱり長く住みたいテナントにとっては、ちょっと迷惑な話ですよね。私の今までの大家達はたまたまやり手の大家ばかりでしたが、欲張らずに手堅くテナントを引き止めておきたい大家も多いというのが、テナントにとってはまだ救いといったところでしょうか。


ルーフトップ・フラットは、狭くてもテラスを好きに工夫できるのが魅力

 思わず自分の状況と重ねて、長々と書いてしまった香港のフラット事情。(笑)香港のフラットは長く住むには不安定と取るか、動きやすくて便利と取るか。それとも、自分が大家になって投資目的で使うのがいいと取るか。現在の不動産マーケットは売る人も多ければ好景気を反映して買う人も多く、香港人・外国人共にかなりヒートアップしているようですよ。なんにせよ、外国人にとってはどのくらい香港に滞在するのか、どのくらい香港と関わっているのかにもよるかもしれませんね。とりあえず、私の最大の関心事はこれから始めるフラット探し!良い物件と良い大家にめぐり合えるよう、運を天に任せて頑張ります。


鉛筆を並べたようなフラットのビル群

2007年9月2日
宮道伸子