2006.September

■イタリア情報 mail from Italy #10
〜 魚とSUSHIの夜 〜

先日は友人に誘われて、写真展示会のお披露目に参加をしてきました。
彼女が電話口で言った言葉は、「日本の有名な、お魚の市場がテーマなのだって。私はどこか知らないのだけれど。」

有名な魚市場、というと築地ではないだろうかと想像しながら、車を走らせました。展示場へ到着すると日はすでに暮れはじめ、お披露目パーティーが始まったところ。皆さん、手に軽い飲み物を手に魚市場をテーマにした写真を鑑賞し始めています。
私もひしめく人々をかき分けて、その写真を見て周りました。

市場ですでに競り落とされたとみられるマグロの写真、イタリアでは見かけない鮮やかな色のエビ、一夜干しにされているイカやヒラメの様な魚など。私たちが普段、日本の食卓で口にしている物が、外国の方には実に不思議な食べ物であることがひしひしと伝わる作品群でした。周りのイタリアの方の反応も、「このマグロの光景はテレビでも流れていたよ」など、興味を刺激されているようです。

展示をされた写真家エルネスト・トゥリオヂさんにお尋ねしたところ、書道の研修旅行で1ヶ月日本に滞在し、その間に築地や清水港を周られたということ。書道など、日本の芸術には礼儀作法が欠かせなく、それが無駄のない美しさを創り出している、と日本の魅力についてもお話していただけました。

そして、写真をぐるりと見終わった後、飲み物を取りに行こうとテーブルに近づいた時。知らないうちに、お寿司が登場していました。なんと粋な演出でしょう。
マグロ、タコなどの寿司に、鉄火巻やカニカマ巻きも登場。
私も少し頂きましたが、そのうちに「どの味がイタリアの人々に人気があるのだろう」と興味心が湧いてきました。観察をしていると、まずはマグロのお寿司の数が少なくなりました。タコに比べ、ネタの色からもお寿司らしい外見なのでしょう。
一方、なかなか数の減らなかったお寿司は、鉄火巻。
黒い海苔が巻いてある姿や、磯の香りが好めない方が多いのでしょうね。

この晩、イタリアの地で日本の魚の写真を鑑賞し、お寿司にも出会うという、
なんとも面白い時間を過ごすことが出来ました。

West Village Gallery “Uomo dei pesci” by Ernesto Tuliozi
http://www.wvg.it/

2006年9月10日
text by福井エリナ


■イタリア情報 mail from Italy #9
〜 髪を切る 〜

先日、美容室で髪型を整えてきました。
日本特有の黒くてまっすぐ伸びる毛、ある程度伸びてくるとその重みがずっしりと感じるようになりますよね。

そこで美容室へ行こうか、ということになりますが、イタリアの美容師さんたちは普段、東洋人の固いまっすぐな髪に接する機会が少ないため、カットをお願いするだけでも四苦八苦となるのです。お願いしたら、日本人形な髪型になってしまった、希望の髪型にならなかった。こんな髪型じゃ、お友達に笑われちゃう、なんていう体験も珍しくありません。
また、大都会では、その硬い東洋人の髪を得意とした美容室も存在しますが、中規模なモデナの街にはない為、あちらこちらと清水の舞台を飛び降りる気持ちで試してみて、東洋人の髪の切り方を熟知している美容師さんを探し出さなくてはいけないのです。

私が通う美容室は、モデナの街から外れた場所にあります。
以前は倉庫であった場所を修復し、家族経営であるため、ある時はひょっこりとおばあさんが奥から顔を覗かせ、いつも美容師さん達が賑やかにお仕事をされています。
私がお願いする方は、店で一番腕がいいフランコさん。「日本の髪の毛は切り甲斐がある」と毎回、楽しんで切ってくださり、いろいろな技法を巧みに使い分け、素敵なヘアスタイルへと仕上げてくれるため、毎回安心してお任せしています。

また、イタリアではこんな言われ方もあります。
「女性が髪を切るときは、男性の美容師にお任せすること」
意味は、男性の美容師さんは女性のチャームポイントを素早く読み取るから、だとか。
髪型を変えてみようと思っている貴女、こんなアイデアはいかがでしょうか。

2006年9月3日
text by福井エリナ