イタリアも最近は随分と暖かくなり、気持ちが良い毎日。
先日は義父母がローマ観光旅行に行き、春の陽気の中を元気に歩いて史跡を訪ね、昼と夜にはローマ名物に舌太鼓を打ってきたとか。
結婚から40年以上も共に過ごした2人がローマをてくてくと、ひた歩く姿は幸せで、
とても微笑ましく思えます。
しかし「甘い生活」ならぬ、甘い熟年旅行がこれだけであった訳ではありません。
行った先はローマです。
彼らはこの日も小さなバッグ1つだけで歩き周り、手には訪ねた史跡、美術館の冊子やらミネラルウォーターのボトルがいっぱい。しかし夕方頃、手に持病がある義母は痛みを感じ始め、これは1つバッグが必要だと思ったのです。都合良い事に、そこはサンタアンジェロ城近く。目の前のテベレ川沿いに、お兄さん達が露店でバッグを売っていたのです。
チラチラと見ると、LとVが付いたバッグやら、Gが沢山デザインされたバッグなど、ウインドーや雑誌で見る型がズラリ。とにかくどうにかしたい義母はお兄さんに値段を聞き、その場でLとVが付いたショルダーバッグを購入。5ユーロまけてくれて、茶色地に、内側も中々な物です。
それから、手の痛みから解放されたもの、使い始めるとチャック部に不具合が。
翌日。同型に交換か金額を足して別の型にしてくれるだろうと、川沿いに行くと、売ってくれたお兄さんの顔を覚えていません。
仕方なく、近くの露店お兄さんに事情を話すと、バッグを一見した後「奥さん、これはコピーですよ。」それを知っての上で購入した義母は、お兄さんに「でも、おたくもでしょう。」と問うと、小さな声で「ウチのは違うんですよ。」と。
「奥さん、ご覧なさい。チャックの金具にも刻印が入ってるでしょう。ウチのは出来がいいんです。精密に出来てますからお金を足されても、昨日お買い上げされたバッグは引き取れません。奥さんの物は、コピーのコピーなんですよ。」
地球は四角いと言われたかの様、義母は「はぁ。」のみ。
しかしまだ、自分には知らない物の分別があると、新体験をしたローマから、偉く関心をした表情でモデナに戻って来ました。
結局、コピーなのか何なのか正体不明のこのバッグ。
ローマでのときめきや、笑いを運んで来てくれたのは確かでしょう。
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