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■メール・フロム・ニューヨーク #31
ニューヨークに戻ってきた。
今年に入って米国の入国審査時には指紋押捺と顔写真撮影が義務付けられたと新聞で読んだ。観光など短期90日間の滞在ならばビサなしで入国できるのでこの義務は受けなくていいそうだが、学生ビザやその他のビザで入国する人は皆これらを受けなくてはならない。
私は学生ビザで米国に滞在しているので、入国審査でパスポートとビザの確認、滞在目的などのお決まりの質問が終わると、「じゃぁ、ここに右手の人差し指のせて」と目の前の2センチ四方のガラス面に指を乗せるように係官から言われた。これが噂の指紋押捺。黒いインクパットの上に指を乗せて白い紙の上に指紋を押して行くのかと勝手にイメージしていたけれど(刑事ドラマの見過ぎ)、実際はもっとハイテク機材で驚いてしまった。ここから両手の人差し指の指紋を読み取ってコンピューターに登録される。指を押し付けるガラス面をよく見ると前の人の指紋がベタベタと残っているのに気付き"ゲッ"と思いそっと乗せていたら、係官に「もっと強く押し付けてくれる?」と言われ、前の人の手が綺麗だったことを祈りながら強く押して待つこと5秒。あっという間に登録完了。
次は顔写真撮影。「は〜い、笑顔でねぇ〜。スマイル!」と係官は陽気に言うけれど、"テロリスト対策の警備の写真撮影時に笑顔はないだろう…"と思う反面、"いや、アメリカ人はこういった状況でも白い歯輝かして笑顔で望むものなのか…?""…ともかく機内で一応メークをしておいて良かった!"と考えを廻らしているうちに撮影終了。その間3秒。この指紋と写真は、その場で政府の犯罪人とテロリストのデーターベースで照合されるらしい。こんな困惑した笑みを浮かべたアジア留学生はすぐに弾き出され入国を済ませた。
指紋押捺というと犯罪者のイメージがとても強いし、このデータがいつまで、どのように米国に保管されるのか心配な面もある。テロリスト対策とは言え米国入国は年々厳しくなる一方。いつになったら自由の国アメリカは戻ってくるのだろう。
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