|
■メール・フロム・ニューヨーク #41
夏になると増えるのがパーティのお誘い。週末は友達を誘ってワイワイ、ガヤガヤ、ホームパーティをして楽しく過ごそう!と、パーティー好きのニューヨーカーは何でも理由を付けてはすぐに集合してしまいます。
先週末に私が受け取ったパーティのお誘いは、日本人の友人が主催した"串揚げ"の会でした。牛肉、豚肉とにらのロール、ハムと青しそのロール、アスパラ、長ねぎ、にんにく、さつまいも、えのきのベーコン巻き、うずらの卵、カマンベール、お餅、つくね、しいたけのつくね詰め、ピーマンのつくね詰め、れんこん、ほたて、ポテトのベーコン巻き、えびのしそ巻き、長いもの海苔巻き、タマネギ、はんぺん、なす、ソーセージ、ズッキーニ、三つ葉の白身魚巻き、バナナ、プチトマト、カリフラワー、鶏ささ身のたらこロール、豆腐などなど。皆で持ち寄った串揚げに冷え冷えビールを頂くだなんて、これはやっぱり行くしかない。パーティの盛り上げ役"ヤミ"料理を忘れずに!という主催者からのコメントに従って、私もある"ヤミ"を用意して友達宅へ向かいました。みんなどんな"ヤミ鍋"ならぬ"ヤミ串"を作ってくるのでしょう…?
串揚げなんて3年ぶり!えびのしそ巻きにえのきのベーコン巻き、おいしぃ〜。まだまだいけるぞーとばかりに、思いっきり掴んだ串揚げはゴロッとした感じが微妙に怪しい…。手にとってしまったら、ガブッといくしかないなぁと、口に入れた瞬間、奥のテーブルから笑みを浮かべて私の様子を伺っていたのがアメリカ人のダニエル君。ウニャっとしたこの食感。そしてビターな甘さ。なんだこりゃ!?…どうやら、ダニエル君が用意した"ヤミ"は"スニッカーズの串揚げ"だったよう。マズくはないけど、自ら進んでは食べたくないお味。ダニエル君曰く、このスニッカーズの揚げ物はアメリカの南部の地域では日常的に食べられているスウィーツなんだとか。
さて、私が用意した"ヤミ"は油揚げの中に納豆をいれた宝袋。これに"ウズラの卵""シソ梅ニンニク""ベビースター"のネタを加えて、種類まで楽しめる工夫もしてみました。いくら日本食ブームとは言え、アメリカ人で納豆を食べられる人は、まだまだ少ないもんねー。ウッシッシ。揚げたてアツアツのものをテーブルに出したら、日系二世のボブ君が我先に手を伸ばし――パクッ。突然顔色が変わり出てきた言葉は「デリシャス!アイ・ラブ・ナットー」とビックスマイル付きの予期せぬコメント。あぁ、"ヤミ"になってなかったか。
日本人のヤスコが持ってきたのは、スパニッシュ・デリで買ってきたという"サボテン"。日本人の間では、「エッ?食べられるの?」と引き気味のリアクションでしたが、アリゾナ出身のサンディは「サボテンは日常的に食べるのよ!」とパクパクパク。これも全く"ヤミ"にならず。
ある地域では、スニッカーズ揚げは美味しいデザートだったり、サボテンを食べるのも日常のことだったり…ちょっとした文化の違いで普通じゃないことが普通であったり、面白い発見のあった初夏の夜の串揚げパーティでした。
June 13, 2004
前田直子
|